―人間の体は60兆個の細胞からできている―
精巧に作られた私達人間の体は、複雑な組織や臓器は美しい皮膚で覆われ、日常生活する中では特に意識することなく生活できるようになっています。私達が意識するしないに関わらず、約60兆個の細胞が休むことなく営みを続け、それぞれの役割を果たし、それによって私達は生きています。
食べ物を食べる、栄養分を吸収する、尿を排泄する、心臓が血液を送り出す、体内の温度があがり、汗腺から汗を出す、口から息を吸って、肺で呼吸をする。私達が頭の中でどのように考えて生きようが、特に命令をしたわけでもないのに、このような一つ一つの活動をそれぞれの細胞が助け合って体を生かしています。
たった一つの受精卵からの始まり

精子と卵子が出会うと、神秘的な喜びを表現しているのか、「生命のダンス」を踊る様子が確認されています。卵細胞に精子が到達し、その内部にもぐり込むと、その瞬間に卵細胞の表面には膜が形成され、後から来る別の精子が入り込めないようにします。たとえば複数の精子が同時に入り込んだとしても、最初のどれかが卵細胞の核にたどり着き、2つの核が融合して染色体が2組そろうと、もうそれ以上の精子は発生に加わることはできず、卵細胞の細胞質の中で分解・吸収されてしまいます。こうして、卵細胞の中に母親と父親のゲノムがそろった時に、発生のスイッチが入り、卵細胞は分裂を開始します。
受精卵の分裂増殖と臓器の生成

受精から5日目、胎盤を作り、羊膜を作り、これまでの胚とは別の役割を果たしていきます。これを「分化」と言います。
受精から3カ月の時間をかけて、1個の卵細胞は人体を構成する多様な細胞へと分化し、全身の組織や器官、臓器を作り出します。
そして10カ月の時をかけて、じっくりと人間として必要な要素を育て、外界に出ていく準備をしていくのです。
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